財産評価で遺産総額を算出する理由

そもそもどうして相続の際に財産評価を行うのでしょうか?
答えはやはり、正確な遺産総額を算出するためですよね。
ではどうして遺産総額を算出する必要があるのでしょうか?
これには主に、二つの理由が挙げられます。

まず一つ目の理由として挙げられるのは、相続税です。
遺産総額が高額になると、相続税が発生する可能性があります。
相続税には基礎控除という減額措置があるので、そこまで高額な遺産総額でない場合はこの基礎控除によって相続税が実質的に0円となります。
基礎控除は自動的に適用される控除なので、申告も必要がありません。
基礎控除で相続税が0円となる場合、相続税そのものの申告も必要なくなります。
多くのケースで相続税の申告が必要ないのはこれが理由なのです。

しかし遺産総額が高額になると、基礎控除の控除額を超えてしまいますよね。
そうなると当然、相続税の申告が必要となるのです。
相続税を申告する際には法律に基づいた厳密な遺産総額で申告する必要があります。
財産評価を行うのは、主にこれが理由なのです。
つまりとくに特別な事情がない限り、遺産総額が基礎控除を超える、もしくは超える見込みがある場合以外は財産評価を行う必要はありません。

しかし、特別な事情があるとまた話が変わってきます。
その特別な事情と言うのが、遺産分割協議です。
相続の際には法定相続という制度に基づいて遺産分割すると言う選択肢もありますが、一般的には実際の関係性などを考慮して相続人同士で誰がどの程度の財産を相続するのか話し合いますよね。
これが遺産分割協議です。
この協議で揉めてしまった場合、より厳密な財産の価値を調べなくてはならない必要性が高くなります。
協議だけで終われば財産の評価は実際の市場価値などで考えれば良いのですが、調停、審判となった場合、法的な財産評価額が求められるケースもあるのです。

主にこの2つの理由によって、相続の際には財産評価が行われ、遺産総額が調べられていると言えるでしょう。